![]() 佐 原 直 日 氏(医学科15期生)浜松医科大学 第3内科
同窓会奨励賞は第三内科や部活(ラグビー部)の先輩達が度々受賞されており、密かに憧れていた賞でしたので、この度受賞できたことは望外の喜びであり大変光栄に思います。受賞論文の Inpact factor は必ずしも高くないので受賞は厳しいかなと感じていましたが、これまでの多発性骨髄腫に関する仕事(症例報告や臨床研究を含めて)を総合的に評価していただいたと聞いて、臨床の現場にいるものとしては大変嬉しく思っております。ありがとうございました。
1999年ころより始め、多発性骨髄腫における CD56 発現に関する臨床研究が2002年春に publishi され、その頃から基礎実験による裏付けをしてみたいと構想を練っていましたが、実際実験に着手したのが2002年秋からです。
ウエスタンブロットでリン酸化 Akt の解析を行いましたが、骨髄腫細胞はもともとリン酸化 Akt の発現が弱いらしく(海外の学会でも同意見の人が多かった)、条件設定に苦労しました。また、細胞株で CD56 陰性分画と陽性分画を sorting する際に1回の sorting ではコンタミが残ってしまうため数回 sorting を繰り返すのですが、あまりやりすぎると viability が落ちたり増殖しなかったりして、それぞれ安定した細胞株に分離するのに数ヶ月かかりました。
現在は実験から少し遠ざかっていますが、骨髄移植や臍帯血移植に積極的に取り組んでいます。
多発性骨髄腫にはサリドマイドや Bortezomib ( Proteasome Inhibitor ) などの新規抗癌剤が続々と臨床応用され始めています。いずれも骨髄腫細胞と骨髄間質細胞との相互作用にも影響を及ぼすようなので、骨髄腫細胞の表面抗原とこれらの抗癌剤の臨床効果の関係や抗サイトカイン療法の可能性について探っていけたらと考えています。 |