第10回 浜松医科大学 同窓会 学術奨励賞 受賞者に伺いました


金岡 繁氏

金岡 繁 氏

Kanaoka Shigeru

(医学科8期生)


浜松医科大学 第1内科 助手

Q1. 受賞の喜び

今回栄えある同窓会学術奨励賞をいただき心から感謝申し上げます。自分の仕事に対し評価していただいたことは嬉しい限りであり、受賞をさらなる研究の励みにしていきたいと思っております。

Q2. いつ頃から、どのようなきっかけで今回のテーマに取り組まれたのでしょうか

消化器内科医として、日常臨床の場で大腸癌の急増を肌で感じていました。現在のスクリーニング法である便潜血検査の限界と、次世代の検査法である糞便中の遺伝子変異を検出する DNA-based stool assay は既に米国で展開されていたため、何かオリジナルな方法でアプローチしたいと考えたからです。

Q3. 今回の研究でご苦労された点は

私の開発した Fecal COX-2 assay は糞便中の RNA を対象にしているため RNA-based stool assay と呼ばれています。RNA は糞便中では DNA に比し特に不安定であるため、いかに RNA を状態良く短時間で抽出できるかが鍵でした。試行錯誤のうえ新たな抽出法を開発できたことがこの研究のポイントでした。

Q4. 近 況

現在感度の向上を目指し COX-2 以外の標的分子の探索を行っていますが、有望な候補が2つ程みつかりました。今後さらに探索を続け、特異度を維持しながら感度を100%に限りなく近づけたいと思っています。

Q5. 今後の課題

検査時間の短縮化など実用化に向けて改良を続けていますが、将来的には自動検出装置の開発を視野に入れています。

Q6. 開学30周年を迎えた母校へ一言

独立法人化後、大学を取り巻く環境は厳しさを増したと良く言われます。生来の楽観主義者のためか、「ピンチはチャンス」とも思えます。夢を持ちながら世の中のニーズを捉え、皆さんと共に「浜松医大発のオリジナル」なことをやって行ければと切に願っています。
                                                                                     2005.7.4