第6回 浜松医科大学 同窓会 学術奨励賞 受賞者に伺いました



小杉伊三夫氏


小 杉 伊 三 夫 氏

医学科第6回生







本学病理学第二講座




Q1. 受賞の喜び

賞を貰うという事とは殆ど無縁な生活をしている私にとって、同窓会学術奨励賞受賞は貴重な体験です。喜びと同時に感謝しております。

Q2. いつ頃から、どのようなきっかけで今回のテーマに取り組まれたのでしょうか

本学病理学第二講座の筒井教授と共に、サイトメガロウイルス(CMV)の胎内感染と脳障害を中心にした研究を行ってきました。4年半前、CMVの国際ワークショップに参加して世界中から集まった研究を見た際、他人の真似でないオリジナルな研究をしなくてはと痛感しました。そこで思いついたのが、培養法がほぼ確立していた神経幹細胞にCMVを感染させてみたらどうかな?ということでした。ウィルスの胎内感染による脳障害の発症機構を明らかにする上で、脳形成の中心的な役割を担う幹細胞への感染は非常に重要な意義を持つと考えられますが、私の論文が出るまで誰も明らかにしようとしませんでした。

Q3. 今回の研究でご苦労された点は

神経幹細胞の培養は苦労しましたが何とかなり、CMVの感染も観察できました。しかし、お手本にする研究がないので、これをCMV胎内感染の脳障害モデルであるという形に実験結果をまとめ、論文に仕上げるのにかなり苦労しました。

Q4. 近 況

病理組織診断等の日常業務をこなしながら、神経幹細胞を用いた研究を続行しています。

Q5. 今後の課題

学術奨励賞受賞の対象となった研究は、ウィルスと細胞が主役でしたが、今後はウィルス由来の分子と細胞由来の分子がどのような相互作用をするかを見てみたいと思います。また、幹細胞は再生治療の分野で注目されている重要な細胞ですが、この分野にも人とは違った独自性のあるテーマで参加できないかと模索中です。