第6回 浜松医科大学 同窓会 学術奨励賞 受賞者に伺いました



伊熊睦博氏

伊 熊 睦 博 氏

医学科第7回生







在Howard Hughes Medeical Institute


Q1. 受賞の喜び

大学院卒業後、静岡県立大学とエール大学、アイオワ大学と実地の臨床から離れ、研究中心の年月が長くなるにつれて,色々な迷いを生じることがありました。アメリカの競争社会に身を置いて医者としての自分の原点を見失いそうになり、不安をかきたてられたりもしました。そんな中で、受賞の報告を聞いた時には、自分の行ってきたことを肯定した上で、医学者として今後の発展、周囲へ還元をする努力をすべきだという力強い励ましを頂いたように感じました。

Q2. いつ頃から、どのようなきっかけで今回のテーマに取り組まれたのでしょうか

1998年暮れにラボを移り、CFTRチャンネルの面白さに気がついたのが1999年の始めのことでした。いくつか考えた仮説に対する実験の一つが興味ある結果をもたらしたのがその年の春で、論文になるまでおよそ半年の時間を費やしました。

Q3. 今回の研究でご苦労された点は

既に有名雑誌に複数の論文の出ている説にチャレンジする仮説ですので、批判に耐える十分なデータを質の上でも、量の上でも必要とされました。バッチクランプの実験はしばしば膨大な時間を消費する系ですので、時に焦燥感が出て、それを追い払うのに苦労しました。

Q4. 近 況

米国での修行が長く続きました。日本に戻って留学で得たものを自分の力で示す時期であると考えています。

Q5. 今後の課題

CFTRチャンネルの研究は過去10年間の膨大な量の論文数にもかかわらず肝心の情報が答えを得られないで待っています。リン酸化による制御機構の解明はその内の一つであります。