
プロテインC-Nagoya(延長変異型プロテインC)は粗面小包体に 勝見 章氏(医学科第10期生) |
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プロテインC (PC) は血小板や血管内皮上の血液凝固反応を抑制する重要な抗血栓物質であり,その先天性欠乏症は深部静脈血栓症,肺梗塞,脳梗塞などの血栓症を高頻度に発症する。 名古屋大学において血栓症患者から発見されたプロテインCNagoya( 以下 PCN )はT型のPC欠乏症であり,PC遺伝子上において380Trp(TGC) −381Gly(GGT)をコードするグアニンの1塩基欠失によりフレームシフト異変をきたし,カルボキシ末端の39アミノ酸が81個の異常なアミノ酸に置換された延長型変異体である。正常PCおよびPCN発現CHO細胞によるパルスチェイス分析の結果,正常PCはラベル後1時間で培養上清中に分泌されるが,PCNは8時間経過後も分泌されなかった。endoH消化,免疫電子顕微鏡等の結果,PCNは粗面小胞体(ER)に停滞し分解を受けており,ER-ゴルジ体間の輸送が障害を受けているものと考えられた。ER内で正常PC,PCNはともにGRP(Glucose Regulated Protein) 78, GRP94と複合体を形成しており,その量的な差は分泌障害におけるこれらの分子シャペロンの関与を示唆していた。 当研究は異常PCが実際にERに局在し,分子シャペロンと結合していることを示した初の例であり,T型欠乏症の病態解析に非常に有用であるものと考えられる。 |