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TASK1を介する漏洩K+電流を動的に調節する in cholinergic neurons of the basal forebrain |
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要旨
ニューロンの静止膜電位や入力抵抗は、漏洩K+チャネルの中で酸に感受性を示す TWIK-related acid-sensitive K+(TASK)1やTASK3 チャネルの働きより決定される。 近年、申請者らは、前脳基底野コリン作動性ニューロンにおいて、TASK1類似漏洩 K+ 電流がプロテインキナーゼ (PKG) の働きにより活性化され、その際、細胞外 pH 感受性が 酸性側にシフト(プロトンに対する親和性 (pKa) の低下)することを明らかにした(Toyoda et al., J. Neurophysiol., 2008)。 そこで、本論文では、「マウス脳からクローニングされた TASK1 チャネルが PGK の働きによりどのような制御を受けるか」、また、 「前脳基底野コリン作動性ニューロンにおいて、 PKG 活性の抑制より細胞外 pH 感受性がアルカリ側にシフト(pKaの増加)するかどうか」について検討した。 TASK1 チャネルを発現させた HEK293 細胞において、PKG の活性化により TASK1 電流が増大する一方、PKG の不活性化により TASK1 電流が減少した。生理的 pH 付近でのみ これらの現象が観察されたことから、TASK1 チャネルの細胞外 pH 感受性をそれぞれ酸性側またはアルカリ側にシフトしていたと考えられた。 また、細胞外 pH センサーである H98 や K210 の変異体では、PKG による調節作用が低下していた。従って、PKG の作用により細胞外 pH センサーのプロトンに対する親和性(pKa)が変化し、 その結果、生理的 pH 付近でのみ TASK1 電流が制御を受ける可能性が示唆された。前脳基底野コリン作動性ニューロンにおいても、クローニングされた TASk1 チャネルと同様に、生理的 pH 付近でのみ PKG による TASK1 類似漏洩K+電流調節作用が認められた。 以上の結果から、前脳基底野コリン作動性ニューロンでは、PKG の作用により TASK1 チャネルを介した漏洩K+電流が動的に調節されている可能性が示唆された。 前脳基底野コリン作動性ニューロンにおける膜興奮性制御機構の一端を示唆するものであり、記憶、学習及び睡眠に重要な役割を果たしていると考えられる。 |